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石川眞樹の想い
家族の幸せを考える庭 ~追求するのは、生活に密着した場面づくりのお手伝い~
庭は、家を建てた場合に必ず付いてくるものです。「家庭」とは、家に庭と書きますよね。家族が一緒にくつろぐ大切な場所として、庭とは家族にとって「第2のリビング」ともいえる空間。
私はガーデニング・プランナーとして、そのご家族が、楽しく過ごす様子を想像しながら、庭の図面を描きます。建築物に付随するだけの庭ではなく、家族が幸せになれる場所としての「幸せな庭」を提案したいからです。
庭づくりの指針の一つとして、「いくつになっても飽きない庭」であることを心がけています。
庭は一度つくったら、「やはり気に入らない」、「気分をかえたいから」、と簡単に模様替えできるものではありません。
そこに住む家族が、ずっとずっとほがらかな気持ちでいられる庭づくりができていなければ、マキプランニングが存在する意味もなくなってしまいます。
職業柄、いろんな庭を拝見します。良い庭と対照的なものとは、手つかずで荒れ放題の庭だと思います。
そういう庭には、家族が集い笑いあう要素がありません。雑草が伸び放題なのに、誰も手を差し伸べない。そういう庭でも手入れをしないということは、ご家族の気持ちに余裕がないのでは?と考えてしまうこともあります。
庭に生きる草・花・木。
「植栽を通じて、家族の会話が増えた」と、嬉しい後日談を語ってくださるお客様がたくさんいます。芽を出し、つぼみになり、花を咲かせて。そんな日常の何気ない庭の風景は、人々の心を優しいものにしてくれるはずです。
マキプランニングとして、最初に庭づくりを手がけた時のことです。
そのご夫婦は、家を新築したものの、庭づくりはどうしていいかわからずに1年間が経ってしまったそうです。
庭づくりが完成した時、奥様の言葉で印象的だったのが「これでやっと友達を家に呼べる」というものでした。
今では休日に、旦那様が庭で植栽をしているそうです。かたわらでは、奥様がピッグを刺しながら、話しかけている光景が浮かびます。微笑ましい夫婦団らんのお手伝いができて、私自身、とても満ち足りた気持ちになれました。
別な依頼では、それまでタイルを使用していた庭を、石張りにしたことがありました。
庭には芝が敷き詰められており、すでにきちんと手入れがされてはいましたが、その家のおじい様が「せっかく庭を奇麗にしてもらったんだから、芝も奇麗にしておかないとね」と、それまでにも増して、入念にお手入れするようになったそうです。庭を通じて、生活に「張り」を感じてくださった様子に、この庭を手がけて良かった、と心から思った言葉でした。
私にとって庭を手がけるというのは、そこに暮らす人々にとっての「生活に密着した場面づくり」をお手伝いすることだと考えています。
ご家族の持つ「こうしたい」のイメージを形にして、理想の状態に具現化していく。
そして喜んでもらうこと、何より幸せに感じてもらえること、を追求するのが、マキプランニングの役割であり、また、大きなやりがいでもあると考えています。
植栽・緑を重視した地球への恩返し ~緑と共に、安らぎと癒しがあふれる庭を実現~
家を建てることは、極言すると地球に優しくない行為なんだと考えることもあります。
伐採した木材を用い、建てられた家ではガスも電気も使用します。だからこそ、このジャンルのビジネスに携わる人間として、自分にできるエコロジーへの取り組みには、明確な意志を持って進んでいきたいと思うのです。マキプランニングにとってのそれは、庭づくりに伴う「緑化」という点に凝縮されています。
「緑化」にはCO2を削減するなど、地球環境にとってプラスの作用があります。
現在、各お客様へ植栽を通じて緑の提案をさせていただいていますが、会社組織として、もっと力をつけた暁には、植林なども含めた植栽活動にも関わっていけたら、という夢があります。
茨城は、驚くほどの豊富な水に恵まれている県です。そして水と緑というのは、切っても切れない関係。将来的には、まだまだ県内で少ない親水公園をつくることにも関わっていきたいです。
今は各家庭の1本の木を植えることを大切に、活動の礎(いしずえ)を築いていけたらな、と
揺らぐことのないエコロジーの想いを持って、すべきことに対して真剣に向き合い、取り組んでいくのが、私の信条です。
お客様のお宅には、必ず緑を取り入れます。これは、ガーデニングビジネスに関わる者として課した自己義務です。
特に植栽を希望していないお客様であったとしても、自主的に入れています。「何だよ、勝手に植えて」と注意されたことは、今のところありません。
緑が100%嫌いだという人は、実際ほとんどいないと思います。
例えば、図案による提案の段階で、緑の入ったもの、入っていないバージョンの2種類を用意すると、必ず、どのお客様も緑を取り入れた図案を選んでくださいます。ふだんからとりわけ意識していなくても、人間は本能的に、癒しを感じ安らぎを覚える「緑」を欲しているからなんですね。
結果的に、「緑化」によるエコロジーには貢献していると思いますが、緑が持つ心への働きとして、「ないとさみしい」という部分が、誰しも絶対的にあるはずです。
緑なんていらない、と否定的な方でも、メンテナンス不要の手間がかからない植物を提案すると「世話に面倒がかからないなら」と了承してくれますし。
必ず導入する植栽ですが、一般の方にとっては、どう世話していいかわからない、どんな場所にどんな植物を植えればいいのかわからない、などの不安要素がつきものだと思います。
それらは、植栽のプロとしてアドバイス・提案できます……というより、ぜひ、させていただきたいです。
そのことによって、植栽への関心が深まり、日常の中での緑とのふれあう楽しさを実感していただけたら
私にとって、これ以上の喜びはありません。施工後1年間の巡回訪問時に「こんな枝ぶりになったんだよ、石川さん、見てよ」、「家で紅葉が楽しめるようになるとは思ってなかった」など、笑顔で言葉をかけていただけるのは、本当に嬉しいです。
緑が与えてくれる日常の喜びや、エコロジーとしての緑化の意義を、お客様とのコミュニケーションを通して、私のような立場の人間が説明していくことも必要なんだと使命感もあります。
私が図面を書き続ける理由 ~図案は、住む人が幸せになるための第一歩~
社長になりたい、起業したいとの思いは抱いていたものの、学校を卒業してから普通にOL生活を送っていました。
そして、25歳の時に、はっと我に返った瞬間がありました。
四半世紀も生きてきたのに「まだ私は何もしていない」と。このまま行動せず、後悔したまま残りの人生を送るんだろうか、と迷っていた時期でした。
ちょうど、勤めていた会社で依願退職者を募っていたこともあり、よし、動くなら今がラストチャンスだ、と一念発起しました。
退職金を元手に、まず、手に職をつけようと考え、大工さんだった祖父の影響もあり、小さい頃から興味を持っていた土木関係に繋がる3D-CADのスクールへ通いました。
そして、まず、土木のコンサルタント会社へと就職。道路の遡行図や断面図を3D-CADで作成する仕事です。
その後、地図に残る仕事として、公園の設計がしたいと考えるようになり、造園の会社や、大手建設会社に転職しました。ですが、個人宅中心の業務に埋没するうちに、次第に最初の情熱が薄れてしまったことを覚えています。
それらの仕事場を辞した私は、フリーランサーとして、3D-CADを使ったプリント基板の設計を生業とすることになりました。
諸事情もあって法人化することになり、決して望む形ではなく起業してしまいました。
未知の業界で、言われるままに働くコマとして過ごす毎日。会社を存続することにも、自分自身、堪えられなくなった折り、起業家が集う勉強会のセミナーで、知人から「社長がわくわくする仕事をしなきゃだめだよ。石川さんは土木の仕事がしたいんでしょ。3D-CADでそういう図面を描きたいんでしょ」と、背中を押してもらえる出会いでした。ああ、そうだった、と目が覚めたような感覚を覚えました。
体験版の3D-CADを取り寄せ、没頭するうちに「私には、やっぱりこの仕事しかない」と再確認しました。
そして、気づきました。個人宅の庭は、ずっと関わりたかった公園の縮小版じゃないかと。
不特定多数ではなく、各家庭の団らんの庭は、むしろ価値のある場所だと理解しました。それも単に、図面を引くだけじゃない。提案・打ち合わせから、施工、完成後のアフターサービスに至るまでのトータルプランナーとして、私、石川眞樹が生まれ変わった瞬間だったんだと、それは今でも鮮烈に思い出します。
取り寄せた体験版の3D-CADを使ってのエピソードを、お話させてください。
起業した会社を方向転換し、現在の業務に移行した当初は、当然仕事がありませんでした。でも決してマイナスには考えず、逆にこのタイミングを活かし、自分の理想の家を3D-CADで描いてみようと考えました。
そのメーカーの営業マンが訪ねてきた時に、イメージ画を見てもらったら驚いてくれたんです。「体験版であるこの機種で、ここまでできるものなんですか!」と。
続けて、そのメーカー主催のコンテストに出品することを勧められました。軽い気持ちで応募したのですが、何と、体験版部門の大賞をいただくことができました。
これは私にとって、とても大きな自信になりました。
でもそのとき、実は受賞そのものよりも嬉しかったことがありました。
受賞したイメージ画を、私の名刺の後ろにプリントしていまして、刷り上がった名刺を、その営業の方に見せたら、いたく感激してくれました。
そして「この名刺、僕の宝物にしていいですか」と、言ってくださったのです。本当に嬉しかったです。
この世界で頑張っていけるという自負にも繋がりましたし、勇気づけられもしました。もっともっと頑張らなければという、いい意味でのプレッシャーにもなりました。
このことは、私にとって、マキプランニングにとっての、大きなターニングポイントになったと思います。
わかりやすく伝わりやすくをモットーにしているイメージ画ですが、他社の方が同様につくりだすものとの決定的な違いは何だと思いますか?
それは・・・「愛をこめて図案を描いている」ということです。(と、常に心がけています)
住むご家族の方たちが、幸せになる光景を思い描きながら、作成しています。そういう仕事を通して、お客様に喜んでもらえる仕事を、これからもずっと積み重ねていきたいです。